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自社・自宅サーバーをVPSに移行するための有力候補3サービス

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自社サーバーのデメリットが多すぎるのでVPSに移行を考えて2ヶ月も経ってしまいました。
自社サーバーのデメリットについては以下の記事をご覧ください。

時代錯誤な自社サーバーをクラウド(VPS)にするメリット

いくつか検討したVPSサービスから、一番候補に挙がったConoHaを試してみた感想と、他VPSの検討しているポイントをまとめてみました。

VPSサービスの比較

GMOのConoHa VPS

2013年7月4日からサービス提供されたVPSで結構人気があるようです。料金的にも使いやすかったので1ヶ月程度使ってみました。

ConoHa VPSの良かった点

  • サーバーOSの選択肢が広い(FreeBSDが使える)
  • 管理画面がシンプルで扱いやすい
  • 再起動がびっくりするほど早い(30秒程度で全てのサービスが立ち上がる)
  • 1ヶ月の間ではノントラブルでサーバー応答速度も良好
  • 自動バックアップが(有料ではありますが)利用できる
  • サーバーを停止する必要がありますが、無料でイメージ保存ができる
  • IPv6が使える
  • メールサーバーが500円/月で利用できる

ConoHa VPSの気になる点

  • WAN側の回線速度が100M共有のため今までの光回線環境と比べてスペックダウンになる
  • ディスク容量がどのプランも50GB。現状で50GBを超えているので100~200GBは欲しいが、ディスク追加オプションが妙に割高
  • 他社と価格合戦の真っ最中のようで、料金プランが良く変わる

2020年1月29日リニューアル内容

2020年1月29日からConoHa VPSのディスク(SSD)容量が増加しますが価格も改訂されます。

SSD容量増加
プラン SSD容量(変更前) SSD容量(変更後)
1GB 50GB 100GB
2GB 50GB 100GB
4GB 50GB 100GB
8GB 50GB 100GB
16GB 50GB 100GB
32GB 50GB 100GB
64GB 50GB 100GB
512MB 20GB 30GB
価格改定
プラン 変更前
~2020年1月28日
変更後
2020年1月29日~
1GB 720円/月
1.0円/時
880円/月
1.5円/時
2GB 1,400円/月
2.0円/時
1,680円/月
3.0円/時
4GB 3,420円/月
4.8円/時
3,280円/月
6.0円/時
8GB 6,670円/月
9.3円/時
6,680円/月
12.0円/時
16GB 13,010円/月
18.1円/時
13,000円/月
22.0円/時
32GB 25,370円/月
35.3円/時
26,000円/月
44.0円/時
64GB 49,480円/月
68.8円/時
49,000円/月
88.0円/時
512MB 630円/月
1.0円/時
320円/月
1.0円/時

気になる点として書いたように、価格がコロコロ変わるので安心してここ一本にできません。
まるごと移設した後に料金が倍になったり、ConoHa WINGに統合されたら目も当てられません…。

全体的にメモリー容量に比例した価格設定になりましたが、価格設定が下手としか言いようがありません。
例えば8GBプランを選ぶのであれば、CPU性能が違うといった8GBプランならではのメリットがないので4GBプランを2つにしたほうがディスク容量は倍になるうえリスクヘッジにもなります。
あまり細分化してしまうとOSのオーバーヘッドもありますので微妙ではありますが…。
起動するサービスが少なくて大きなデータを扱う方には良いのかもしれませんね。

それと私の場合は24時間365日稼働ですので問題ないのですが、開発環境やテスト環境として短時間使っていた方には大幅な値上げとなります。

と文句をいいつつも、ConoHa VPSへの引っ越しが濃厚です。
現在自社サーバーでかかっているランニングコストを考えると32GBプランまで選択肢があるのですが、4GB~16GBプランで様子を見ようと思っています。

WebARENAのIndigo

2019年10月28日から提供開始されたIndigoがすごく魅力的で申し込みも済ませて「推し心理」で検討しましたが使えそうもありません。

Indigoの良さそうな点

  • メモリー8GBコースではディスク容量が160GBある
  • 回線速度が圧倒的に早い(上記8GBコースでは1G共有)
  • NTTPCが提供しているので安心感がある
    とはいえCloudn撤退などもあり、手放しで信用できるわけではありませんが。(「Cloudn撤退、NTTグループの弱み、失敗」を読み、なるほどなぁと思いました。)

Indigoの気になる点

ISOイメージからFreeBSDをインストールしてみようと契約したものの、上述の理由によりすぐに解約してしまいました。

さくらのVPS

ConoHaでのマイナス面をさくらのVPSで補えないかと前向きに検討した結果です。

さくらのVPSの良さそうな点

  • 老舗のVPSで実績が長い
  • ディスク容量が多く、さらに僅かな初期費用だけで2倍の容量にできる
  • サーバーOSの選択肢が広い(FreeBSDが使える)
  • GMO系列では無い(個人的ですみません)

さくらのVPSの気になる点

  • バックアップサービスが無い
  • WAN側の回線速度が100M共有

バックアップサービスがあればさくらのVPSに確定なんですが、現状ではMondoRescueなどを使ってバックアップをとる必要があります。
今まで15年以上サーバーを運用してきた中で、バックアップは常に頭を悩まされてきたので、私にとって非常に大きな問題です。

バックアップやリストアで遭遇してきた様々な問題は以下の記事をご覧ください。

サーバーのバックアップで過去18年間に遭遇した問題点

2020年現在、総合的に優位なVPSサービスは?

WebARENAのIndigoには今でも未練がありますが、FreeBSD対応は絶望的なので潔くあきらめます。
サーバーOSをCentOSまたはUbuntuで考えている方は大いに検討の余地があると思います。

さくらのVPSは別サービスの「さくらのクラウド」との差別化としてバックアップオプションが提供されないのかもしれません。
バックアップオプションさえ提供されれば一番候補間違いなし、すぐにでも乗り換えます。

現状では、全体的にバランスが取れていて、自動バックアップが500円/月で可能なConoHaへ移行する予定です。
容量不足が否めませんが、ストレージを追加するのではなく複数台のサーバー契約という形で対応しようと思っています。
2020年1月29日の仕様変更でSSDが倍増し、懸念していた容量不足は解消されました。

何か手伝えることはありませんか?

「Web制作の人手が足りない」

「ネットショップの担当者が急に辞めた」

「サーバーの設定が苦手」

「九州のクライアントに対応できる業者を探している」

ご要望にお応えできるかもしれません。
零細ながらもデザイン・システム・サーバー運用全てを自社で15年以上行っているので柔軟な対応が可能です。

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