Microsoftは2009年1月にWindows Vistaの次期OS、Windows7ベータ版を公開しました。
(公開といいましても、開発者向けバージョンですので、完全版ではありません。パソコンに不慣れな方のインストールは避けた方が賢明です。)
Windows Vistaが(特に企業ユーザに対して)あまり評判が良くなく、移行が進んでおらず、Windows XPの延長サポート期間が2014年4月8日という事から、Windows XPからWindows7への乗り換えが増えるのではないでしょうか。
実際に弊社でも、Windows Vistaはお客様サポート用にテストとして使用しているだけで、主要パソコンではWindows Vistaは一台も使用していません。
Windows7(ベータ版)インストール
あらかじめMicrosoftのホームページからisoイメージをダウンロードしておきます。
2.45GBありますので、メディアに焼くのであればDVDとなります。
今回はVMwareを使って仮想PC上にインストールしました。
一瞬、Windows Vista? と思ってしまいました。
Windows XP との比較
速度やアーキテクチャ等は、別の専門サイトへ任せておき、ここではWindows XPとの見た目や使いやすさなどに着目してみます。
標準で入っているインターネットブラウザはIE8(ベータ)です。
ついでなので、IE8のテストも行ってみました。
Acid2のレンダリングテストは正常に表示されました。(Acidテスト・ブラウザのルーツについてはこちらが分かりやすく書いてあります。)
アドレス欄の右に「従来のブラウザー向けに開発されたWebページを正しく表示させる」という互換表示アイコンが設置されています。
Web開発をする側からすれば、また頭痛の種が一つ増えるのでしょうか。
コントロールパネルです。
Windows XP以降だといつも「クラシック表示」を選択していたのですが、Windows7では見通しが良くなっています。
妙に項目が増えた感じですが、PC管理者側としては、まとまっていて使いやすそうな印象を受けました。
バックアップと復元
今まではサードパーティ製のバックアップソフトを活用していましたが、(実際に試していませんが)ようやく実用的になってきたかもしれません。
タスクバーがとても良い感じです。
同じアプリケーションを複数立ち上げた場合でもタスクバーにはアイコンが重なって表示され、タスクバーが埋め尽くされないで済みます。
アイコンにマウスを乗せれば、作業中のファイル名が一覧で表示されます。
エクスプローラもクイック起動として設置されました。
一覧表示方法も増えて、とても作業効率があがりそうです。
標準で入っている「付箋」です。
多機能すぎずにこれも重宝しそうです。が、貼りすぎに注意しましょう・・・
警告等の表示です。ウイルス対策ソフトを導入していませんので注意されました。
今のところ、下記の3社からWindows7対応のウイルス対策ソフトが出ているようです。
タスクバーの通知領域アイコンは、個別に表示・非表示設定ができます。
「デスクトップの表示」(現在開いている画面を全て最小化する)は、アイコンが無くなり、タスクバーの右側にひっそりと存在します。タスクバーを有効に使うためにも、これもありがたい配慮です。
目の悪い方へ朗報!
弊社のお客様でも良くいらっしゃるのですが、1280×1024ピクセルが最適に表示される液晶モニタを購入されておきながらも、文字が小さいからと、800×600ピクセル等で使用されている方、いらっしゃいませんか?
液晶モニタは最適解像度で使用しないと、文字が激しく滲んでしまい、目が疲れてしまいます。
Windows7では「大・中・小」と表示を切り替えられるので、高齢化が進む世の中に優しい設計ですね。
また大表示で、30インチオーバーのモニタを使用すれば、開発者にもありがたいのかもしれません。
全体的な印象
見た目は、Windows VistaをGNOME(LinuxやBSD等のデスクトップ環境)に近づけたといった感じです。
実際に触れてみると、無駄な部分が無く、Windows2000のように企業等で使いやすそうな印象を受けました。
安定性やサードパーティ製アプリケーション・機器の対応状況にもよりますが、「Windows XPのサポートが切れる」か「Windows XP対応機器・アプリケーションが少なくなる」頃には移行を考えても良いと思えるOSです。
ただしその時には、64ビットのパソコンを配備して、64ビット用のOS利用を考えた方が良さそうです。